【コラム】デジタルサイネージにおける情報提供の役割

担当:諸星賢治(合同会社MoDip)

 海外に行った際、バス等の公共交通機関の情報が表示されているデジタルサイネージを見ると、情報量が少なくシンプルな表示になっている事に気付かされます。一方日本で見られる同様のサイネージでは情報量が多いものが多いです。この違いは何でしょうか?

 これは公共交通の情報提供における「デジタルサイネージの役割」を考えると整理することが出来ます。海外では、利用者が乗車するバスの路線を予め把握している前提または、別の情報提供手段で路線を調べられる前提としていて、サイネージには「そのバス路線が何分後に来るか」という案内に特化しています。表示している内容もほぼ同じで、以下の情報となります。

  • 路線番号
  • 行き先
  • 到着まであと何分(時刻表示を採用しているものもある)

 

 一方、日本のサイネージでよく見かけるものは、サイネージ画面上に経由地をや路線名も表示するものが多く「サイネージ画面を見ながら乗車するバスを探す」といった利用目的まで含まれているものが多いです。海外に比べて日本のバス路線網は系統が複雑になっている前提はありますが、デジタルサイネージ上に情報量を増やしてしまうと、文字のフォントが小さくなったり、ページの切り替えが多くなったり、利用者が必要な情報が埋もれてしまう一因にもなります。

 サイネージに表示する情報がシンプルなものと言えば、熊本でバス事業者のオープンデータを利用して「最寄りのバス停にバスがあと何分で着くかだけ」を表示するミニサイネージがYahoo!ニュースでも取り上げられ話題になりました。

何分後にバスが来るかリアルタイム表示するミニ液晶が便利そうで話題に 「無料化より利用者増えそう」
端末本体は5000円で買えます。本体だけは。

 また、金沢駅前の観光客向けのサイネージも日本では珍しいシンプルな表示事例となります。過去の記事が参考になりますので、合わせて読んでみて下さい。

 利用者が公共交通に乗るために必要な情報は何か、その中でデジタルサイネージが案内すべき情報は何か?一度考えてみてはいかがでしょうか。

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